天使の指先

 





世界の終わりは何処にもないから


誰も永遠なんて望んでいないから


いまが幸せと感じられるなら


言葉にする必要は何処にもなかった




心の隙間は埋まらないから


希望はいつも壊れてしまうから


ずっと先のことは考えないままで


空を見上げて






目の前の嘘


真実


触れ合えない二人の心


いつも辿り着けず立ち尽くしていた






伝えたいことは何もないから


指先が触れていればそれでいいから


いまが幸せと感じられるから


笑いもしないで









揃えられた靴


足跡


僕らを埋め尽くす雪


まだ分からない事ばかり考えていた


子供のような素直さと体温


伸ばした手で


いつも本当のことを


描けたなら