まだ何も終わってない
まだ何も始まっていない
それがなんなのか判らなかった

まだ何も終わってない
まだ何も始まっていない
それでも両手が塞がっていた

外では誰か
傘をさして
現実に押されて
歩いている
別にそんなことで
絶望はしない
ただ、静かで
眠くなってしまっただけなんだ

吹き込んでくる
風が濡れていた
未来が見えなくて
思い出せない

まだ何も終わってない
まだ何も始まっていない
何かを落としてきたのに気づいた

まだ何も終わってない
まだ何も思いつかない
それ以上の期待はしなかった

洗濯物を
台なしにする
無音にまぎれて
煙を吐いた
夢を探して
歩く気になれない
夢は夢だから

雨があがったら
たいていのことは
美しく見える
時間が解決してくれる
手を繋ぐ
露が光るように
落ちる

通り過ぎていく
街が泣いていた
自由が消えなくて
思い出せない
堕落しそうで
触れられたい心が
ふれてしまいたい心が
満足するのか
まだ判らない
まだ判らない